▼はじめに
月60時間を超える法定外残業について使用者は50%以上の割増賃金を支払わなければなりません。
2010年4月1日から大企業には適用済みですが、中小企業については猶予措置が取られていました。
中小企業については2023年3月末に猶予措置が終了となり、2023年4月から適用となります。
※2023年4月1日以降の労働時間が割増賃金の引き上げ対象
▼法定外残業とは
固定勤務制、シフト制であれば1日8時間を超過する勤務、週40時間を超過する勤務を指します。
フレックスタイム制であれば、月の法定労働総枠を超過する勤務を指します。
※法定休日勤務は60時間に含まれません。
▼給与計算用の項目について
割増について通常の125%割増に加えて60時間超過分は更に25%割増を支払う必要があります。
給与計算用の項目追加について下記2通り方法がありますがミナジンではAの方法を推奨しております。
【計算方法】
A:割増追加分の25%分の計算用
B:既存の残業手当に25%を加えた150%計算用 ※勤務実績によっては対応不可なため非推奨
例:
「平日残業」項目で125%「休日出勤」で125%計算を実施しているルールで
平日残業30時間、休日出勤70時間発生の場合
〇A:割増追加分の25%分の計算用
「平日残業(125%)」→30時間
「休日出勤(125%)」→70時間
「60時間超過(25%)」→40時間(30時間+70時間-60時間)
〇B:既存の残業手当に25%を加えた150%計算用
「平日残業(125%)」→-10時間(30時間-40時間) ※60時時間超過項目で発生した40時間を差し引く定義
「休日出勤(125%)」→70時間
「60時間超過(150%)」→40時間(30時間+70時間-60時間 )
⇒60時間超過した40時間を、平日残業時間時間から差し引く数式で設定しております。
極端な例になりますが150%の計算項目として設定すると
勤務実績によってはマイナスが発生して正しく計算できないため非推奨となります。
▼ミナジンでの設定方法
勤怠データ出力(自由定義)のレイアウトを1つ追加し、
既に設定されている法定外残業の時間数の項目を利用して
「A:割増追加分の25%分の計算用」で集計する方法をご案内いたします。
※弊社の給与計算BPOサービスをご契約のお客様については、
給与システムの設定変更も必要(別途有償)になるため、
設定変更前に給与計算担当者へ連絡をお願いします。
①設定→就業管理→勤怠データ出力マスタ→勤怠データ出力項目の追加画面で「新規」ボタンをクリック
②分類 :その他
データ種:任意の時間数
を選択し、データ項目コード、データ項目名を入力(既存の項目と重複不可)し、
任意の時間数に「60.0」を入力して登録
③設定→就業管理→勤怠データ出力マスタ→勤怠データ出力レイアウトの設定を開き、
追加設定を行いたいレイアウトをクリック
※ご不安な場合は「コピー」をクリックして新規レイアウトとして作成するか、
該当レイアウトを表示した後、画面下に表示される「ダウンロード」でデータダウンロードしてから
ご対応ください。
④画面下の「出力項目定義」_出力項目で「項目追加」をクリック
出力したい場所に▲(上)▼(下)に移動し、項目名、列ヘッダー名を入力
⑤出力項目より、法定外残業となる出力項目をクリックし、データ項目内容を
④で作成した出力項目のデータ項目にコピー&ペースト
※詳細はページ最下部よくある質問「1.月60時間超過計算対象の残業時間項目は何?」へ記載しております。
※複数項目がある場合(画像例だと法定外残業と所定休日労働)は
記号「+」をクリックして同じようにコピー&ペースト
⑥記号「-」をクリックし、
分類:「勤怠データ出力項目の追加画面」で登録された項目
②で作成した項目をクリックし、右端に表示される+マークをクリック
⑦データ項目の一番初めに「{ 」、一番最後に「 }」(スペース含む)を入力して画面下の更新ボタンをクリック
※{ }内の合計がマイナス値の場合は0を集計します。
出力形式について
時間数をどのような形式で出力するかを決めることができます。
10進数で出力したい場合は
「数値」もしくは「時間数」例:1時間30分は1.5として出力
「分」例:例:1時間30分は90として出力
60進数で出力したい場合は
「時間1」例:1時間30分は130として出力
「時間2」例:1時間30分は1.30として出力
「時間3」例:1時間30分は1:30として出力
時刻丸めについて
集計した時間数に対して丸め処理を行い出力する場合に利用します。
10進数で出力する場合は
小数点第何位までか、それ以下の処理方法を「切上」「切捨」「四捨五入」かを選択できます。
時間数で出力する場合は
1時間、30分、15分、10分、5分単位で「切上」「切捨」「50%未満切捨、50%以上切上」かを選択できます。
丸め処理を行わない場合は空欄かいずれかの項目で「処理なし」を選択ください。
▼よくある質問
1.月60時間超過計算対象の残業時間項目は何?
法定外残業(125%割増)で支払いしている割増項目の合計です。
例
・【法外】日中+【法外】深夜+【所休法定外】日中+【所休法定外】深夜+【振替対象】法定外
・【法外】日中+【法外】深夜+【所休】日中+【所休】深夜+【所休法定外】日中+【所休法定外】深夜
※会社の設定によっては上記パターンに該当しない場合もございますので、
「法定外残業(125%割増)で支払いしている割増項目」の定義の合計での設定をお願いします。
ご不明点ございましたら現在給与で利用している各項目情報(項目名及び割増率)と共にヘルプデスクへお問い合わせください。
2.締め日が15日だけどいつから対応が必要?
法律上は4/1以降である4/1-4/15の間で月60時間超過している場合割増計算が必要になります。
勤怠データ出力時、月60時間超過項目のみ4/1-4/15の期間で出力した数値を活用いただけますと幸いです。
3.代替休暇はどう対応したらいい?
システムでの自動計算は対応しておりません。
仮に手動で対応する場合下記2点が必要になります。
①代替休暇の手動付与
休暇種別を別途作成を行い対象者については
人事側側で計算のうえ別途手動付与を行う。
②残業超過時間数の差し引き調整
代替休暇発生時、月60超過時間に対して
何時間差し引くかどうかという情報がシステムでは自動計算が不可となります。
そのため、発生時は別途給与計算用データ出力後手動で修正する必要があります。
また、代替休暇を運用する場合、
いつまでに本人が取得の意向を示す必要があるか等のルールも
決めておく必要がございますので運用される際はご注意ください。
参考:
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kantoku/dl/091214-1_03.pdf
4.60超残業が発生した場合、勤怠入力画面でわかりやすく表示されるでしょうか?
表示は通常通り残業時間(フレックスの場合過不足時間合計)が表示されるだけであり、
月60時間残業超過しているかどうか等の表示やアラートはございません。